小中学生(思春期)の生徒さんと親御さんのご相談が増えています

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最近、小学校高学年から中学生のお子さん(特に娘さん)と親御さん(特にお母さん)の組み合わせのご相談が増えています。中学生のお子さんご本人だけではなく、親御さんも苦しんでいらっしゃることが多いように感じています。その理由として最も大きいのは、社会(大人)の余裕の無さではないかと思います。組織や集団はリーダーによって大きく左右されると言われています。最近の社会は私たちみんなが幸せになる方向に向かっているのか疑問に思えるニュースが増えてきたように感じます。もし社会全体で誤った方向のが決定がなされた場合、それを引き受けるのはいつも社会の中で最も脆弱な人たちです。思春期の(特に女子の)生徒さんは、これから大人の社会に仲間入りをする年齢であるために、彼らは最も不安定な状況に置かれており、大人たちの心理的な援助が特に必要な年頃です。彼らは豊かな感受性を備えているために、無関心、冷たさ、欺瞞、エゴ、集団病理といった社会の歪みを一番最初に引き受けてしまいます。私たちの社会の決定の全てが悪いとは思いませんが、社会の歪みは1つ1つの家庭の親世代が最初に引き受けることとなり、また親世代からの影響を思春期の彼らが表現することになります。カウンセリングにおいても社会の影響抜きには正確な方向性も導き出せません。彼らが困難に直面しているときにまず持つべき視点は、私たち大人一人ひとりが社会の縮図であるということです。よく「子どもは親の背中を見て育つ」と言われます。お子さんが不登校やいじめなどの具体的場面での傷つき体験があったときにも、そこで何が起きているのかを深慮することは、我たち自身が希望を持った社会の中に生きているのかを自問することに通じると思います。大人が次の世代を担う子どもたちに希望を感じてもらえる方向性を持てているのか、それを面と向かって子どもたちに伝えることができるのか、こういった大人の態度こそが、彼らの癒しに最も大切なものだと思います。

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